7月に入って急に雷の音が聞こえる日が増えましたよね。
特に関東地方ではほぼ毎日のように雷注意報が発令されています。
東京都に限ってみてみると、例えば7月6日の落雷数はなんと約4700回だとか!!
この数は東京の7月平均落雷数(約2500回)の2倍近くにもなります。

すごい数だね・・・
なぜこんなにも雷が発生するのでしょうか?
気になって仕方がないので調べてみました!
雷が落ちたらどうなる?雷が落ちる理由は?
引用元:WITH YOU
雷が発生する原理
そもそも雷はどうやって発生するのでしょうか?
雷は、雲の中で発生します。
雷雲は大きくて黒いイメージがありますよね。
日本の夏は気温が高いだけでなく、湿度も高い日が多いです。
気温が高い日は、地表や海面の水分が水蒸気になりやすくなります。
その水蒸気が空気中のちりと混ざり、日射で温められた空気と一緒に上昇気流として上空へ登っていきます。
上空は地表付近よりも温度が低いため、ちりに水蒸気がつき、水や氷の粒ができます。
この小さな水や氷の粒がたくさん集まり、雲が発生するのです。

とても暑い日はゲリラ豪雨が発生するよね
この雲がどんどん上昇していくと、雲の周囲の温度はどんどん低下していきます。
そうして雲の中の氷の粒がどんどん大きくなっていき、重さに耐えられなくなって雲の中で下降し始めます。
この時、まだ浮力を保っている小さな氷の粒は上昇気流に乗って上昇しようとします。
この2種類の氷の粒が擦れあって、雷の卵とも言える静電気が発生するのです。
雷雲の中で起こっていること
雲に溜まった静電気は、氷の大きな粒は負電荷(-)、小さな粒は正電荷(+)を帯びます。
擦れあっていた2つの電荷は、負電荷(-)は雲の下側、正電荷(+)は雲の上側に集まります。
雷が落ちる理由
引用元:WITH YOU
雲の下側に集まった負電荷(-)の影響で、地表は正電荷(+)を帯びるようになります。
雲の中に電気がどんどん溜まっていき、限界を超えると地表の正電荷に向かって放電します。
これが「落雷」の正体です。

雲からしたら、電気を地表に逃がしているだけなんだよね
1回の放電では約1億ボルトもの電圧が放出されます。
一般家庭の電圧は100ボルトなので、約100万倍です。
桁が違いすぎて想像がつきませんね・・。
雷が落ちたらどうなる?
前述のように、雷には約1億ボルトの威力があります。
雷が空気を引き裂いて通過する際の温度は約30,000°C。
太陽の表面温度が約6,000℃なので、その威力は絶大です。
-人への影響-
人間の体は、雷を通しやすい構造になっています。
そのため、雷が直撃すると電流が体内や皮膚表面を流れてしまい、さまざまな損傷を引き起こします。
雷の打たれ方によって重症度は変わりますが、以下のような症状があります。
- 心肺停止
- 呼吸停止
- やけど
- 意識障害
- 末梢神経障害
- 鼓膜穿孔(こまくせんこう)
雷が直撃した場合の死亡率は70%~80%の確率と言われています。
アメリカでは毎年約30人が落雷により命を落としているというデータもあります。
-家電への影響-
落雷が発生して電柱や地面に落ちると、瞬間的に異常な過電圧・過電流が発生します。
これは「雷サージ」という現象です。
「雷サージ」には2種類のパターンがあります。
1.雷が直撃して、電話線や電柱の電源線を伝って室内に流れ込む
2.雷が直撃していなくても、雷が発生した周囲に大きな電圧が生まれ、大気経由で侵入する
いずれもパソコンや周辺機器に損傷を与え、最悪の場合は火災が発生することもあります。

雷が鳴っている間は警戒が必要だね
雷サージを完全に防ぐことは難しいですが、雷をブロックする保護機能付きの電源タップがあるので、そちらを利用することをおすすめします。
遠くの雷鳴、実は危険!
引用元:ウェザーニュース
雷鳴は約10㎞前後の範囲で聞こえます。
しかし、山が近かったり風が強かったりするとその距離は変わってきます。
雷雲の大きさは1つ約10㎞、雷雲が集まってくると20㎞、30㎞と広範囲になっていきます。

前線付近だと100kmになることもあるんだって
「稲光が見えたけど、その後の雷鳴に時間差があったから私は大丈夫だな」と計算する人は多いと思います。
しかし、雷雲はとても大きく、放電はいたるところで起きます。
たまたま自分から遠いところが光っただけで、次は自分の目の前で光る可能性も十分にあるのです。
その場合、下手をすると自分に雷が落ちる危険性があるので、雷鳴が聞こえたら建物や車の中に避難するようにしましょう!
雷から身を守る方法は?
落雷は、山や海、平野など、どこでも起こる可能性があります。
特に危険なのが、グラウンドや山頂、平地などの開けた場所です。
雷は高いものに落ちます。ビルや木がある場所であれば、そちらに落ちます。
しかし開けた場所だと、そのエリアで一番高いものが自分である危険性があるのです。
もしそのような状態になったら、なるべく頭を低くしてその場から離れてください!
そして急いで建物や車に避難しましょう。
「付近に建物も車もない場合、高さ4m以上の木があれば、その木を避雷針代わりにするとよいでしょう。てっぺんを45度以上の角度で見上げる範囲で、その幹から4m以上離れた空間は「保護範囲」と呼ばれ、比較的安全といえます。ただし、側撃を受ける危険性があるので、保護範囲内でも枝葉から最低でも2m以上は離れてください。
電柱の間の電線の下も同じ理屈で45度以内の保護角なら比較的安全です」(音羽電機工業)
引用元:ウェザーニュース
まとめ
今回は雷が発生する原理から身を守る方法までをご紹介しました。
雷雲はとても大きいので、「音が遠くに聞こえるからまだ大丈夫!」と安心せずに、しっかり警戒することが大切だとわかりました。
近年はラニーニャ現象や地球温暖化で積乱雲が活発になっており、ゲリラ豪雨は異常さを増しています。
自分を守る知識を身に付けて、安全な毎日を過ごしていきたいですね。

周りの人にも教えてあげよう!